バイクを運転する際にはヘルメットの装着が義務付けられ、長袖長ズボンのような肌を露出しない安全性の高い服装が推奨されています。では、ハイヒールといった靴に関する規定はないのでしょうか。
バイク運転時の靴、望ましいのは?
バイクを運転する際には、道路交通法第71条の4「大型自動二輪車等の運転者の遵守事項」においてヘルメットの装着が義務付けられており、安全のために運転者、同乗者ともにヘルメットを装着します。また、長袖長ズボンといった肌の露出が少ない衣服の着用、グローブの装着、さらにプロテクターを装着するのが望ましいとされています。
ヘルメット以外の項目については法令上で定められているわけではありませんが、すべて万が一の事故やトラブルを想定した対策のひとつで、中型や大型だけでなく、原付や原付二種も同様の服装をするのが良いとされています。
多くのライダーはこうした服装の安全性を重視しており、街中では、バイク専用設計のライダースジャケットやバイク用のグローブを装着している人がほとんどです。
また、バイク専用の靴としてライディングシューズも販売されています。
ライディングシューズは、一見トレッキングシューズのような見た目をしているものも多く、くるぶしまでしっかりと隠れる丈感の長いものや、足全体を強くホールドできる靴紐タイプ・マジックテープタイプがベターです。さらに、つま先やくるぶしなどにはプロテクターが挿入されており、万が一の際にしっかりと足を守れる構造になっています。
一方で、靴に関しても道路交通法上に規定はなく、バイクの運転でライディングシューズが必須となっているわけではありません。例えば、サンダルやヒールといった靴でも着用することはできるのでしょうか。
実は、靴に関する規定は各都道府県が定める項目となっており、各地域の道路交通規則から確認することができます。
例えば、東京都の道路交通規則では、第8条「運転者の遵守事項」において、「木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等を運転しないこと」と定めています。また、大阪府でも第13条に「運転者の遵守事項」を定めており、「げた又は運転を誤るおそれのあるスリッパ等を履いて、車両を運転しないこと」としています。
ほかにも、愛知県では「運転の妨げとなるような衣服又は履物を着用して車両等を運転しないこと」、神奈川県では「げた、スリッパその他運転を誤るおそれのある履き物を履いて車両を運転しないこと」というように、靴に関するルールを定めています。
基本的に全国の道路交通規則で同様の記載がされており、バイクの運転時には、記載のあるサンダルやゲタなどに加え、ヒールのある靴も着用できません。
ヒールのある靴では足全体に重心がかけづらく、ペダル操作が正確におこなえない可能性があるほか、停車時に地面に足をついた際に体重のバランスが取りにくく、転倒してしまうおそれもあります。また、足のホールド性も低く、かかとから脱げてしまう可能性もあるでしょう。
こうした弱点はサンダルやゲタにも共通しており、バイクの運転時に選択するべきではない靴の目安になります。
バイクの運転に適している靴としては、「足全体がしっかりとホールドされている」「靴底がフラットで地面との設置感が強い」「靴裏が滑りにくい」などさまざまあり、もっとも重要な要素のひとつとして「安全性が高い」ことも挙げられます。
1番望ましいのは、もちろんライディングシューズを選択することですが、なんらかの事情でライディングシューズの購入が難しい場合には、最低限の条件として「くるぶしが隠れる靴」を選択しましょう。
万が一の事故やトラブルもそうですが、バイクではエンジンをまたぐ形で運転することになるため、エンジンや周辺のパーツに足が触れてしまった際に火傷に繋がる危険性もゼロではありません。そのため、エンジン付近にとくに触れやすいくるぶしをしっかりと守れる丈のシューズを選ぶことが重要です。
さらに、靴だけでなく、靴下も同様に丈感の長いものを着用するようにし、二重の対策を講じておくとさらに安全性が高まります。
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ちなみに、自動車教習所でも靴の選択については説明しており、神奈川県の自動車教習所の担当者は、教習時の靴について「くるぶしまでしっかりと隠れる靴と靴下を着用するようにお願いしています」といいます。
頭からつま先までしっかりと防御して、安全で楽しいバイクライフを送りましょう。
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