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【近ごろ都に流行るもの】第3の靴「ニットシューズ」 軽く快適、通気良し メーガン妃で〝バズる〟 - 産経ニュース

近ごろ都に流行るもの

軽く手に載るニットパンプス。網目は写真のような粗めから密なものまである=東京都港区のオンワード樫山(重松明子撮影)

足にフイットして軽く、通気性良し。ニットシューズが世界的に人気だ。きっかけは英王室離脱前のメーガン妃が妊娠中、米国メーカーのニットパンプスを履いたファッションスナップがネットでバズった(拡散した)こと。実は、高温多湿の日本にもってこいの素材である。国内大手アパレルや作業着メーカーから、男女向けの靴が続々商品化されている。パーツを編み上げるため革や布製のような端材を出さず、ペットボトルの再生糸を使うなどサステナブルなのも今どき。第3の靴素材として普及が始まった。

日本人の足形でより快適に

ラク~! ニットパンプスに足を入れると、革パンプスからの解放感に足が喜んだ。ギュッと抑圧されていた外反母趾(ぼし)が和らいで、痛みが消える。歩くと軽い。片足わずか120グラム。洗濯機で洗えるという。

オンワード樫山が3月に発売したニットシューズ「ステッピ・バイ・アンフィーロ」(9990円など)。自社通販サイトでは発売1カ月で1千足、1千万円超の販売を達成し、7月には形・色柄のバリエーションを拡大。男性用スニーカーもラインに加えた。

ニット製のパンプスやスニーカー。「ステッピ・バイ・アンフィーロ」は動画でも機能性をアピールする(重松明子撮影)

「次世代のスタンダードシューズとして、開発に約2年をかけました」と、アンフィーロ担当の山本洋輔課長(40)。

つま先が細くエレガントなデザインはメーガン妃が履いて話題になった、サンフランシスコ「ロシーズ」のニットパンプスを参考にした。ただし元来、狩猟民族の欧米人と農耕民族の日本人とでは足形が違う。かかとが小さく細長な欧米人に対して、日本人はかかとがっちりで扁平(へんぺい)幅広ぎみだ。憧れのインポートシューズを履いて、泣きをみた大和ナデシコのなんと多いことか…。

「日本人にとって快適な靴を目指し、クッション性とホールド感のバランス、編み地の伸縮や固さなど、何度も試作を繰り返した。ニットでありながら雨天時でも通年使える撥水機能。ぺットボトルやプラスチック廃材由来の再生素材を使い、環境面への配慮も重視しました」と山本課長。

この夏から北千住マルイ(東京都足立区)の「オンワード クローゼットセレクト」など全国の実店舗での扱いを増やし、クラウドファンディングも実施中。目標金額30万円のところ、開始15日目で250万円を突破、出資者も300人を超えた。「次の開発に生かすテストマーケティングとして、まずお客さまの声を集めたかった」

調査によると購入層は30~50代の子育て・働き世代。用途は通勤から旅行までと幅広い。職種別では医療従事者の購入が2割もあった。「白衣に合う白系の色も出そうと考えている。機能面での評価が高く、洗濯できるので、清潔な上履きとしても使ってもらえているようです」

ユニクロでも「ユニクロ ユー」ニットスニーカー(2色、3990円)を1月に発売。カーキは即完売し5月に再販売した。ブラックは発売当初ソールが白だったが「ソールも黒にして」との要望を受けて色を統一してアップデートしたところ、売り切れ間近のヒット商品に躍り出た。「ニット素材の履きやすさと、エスパドリーユからインスパイアされた細身のスリッポンデザインで20~30代男女に人気」と広報担当。

ワークマンでは3年前からニットシューズを販売し、累計13万足を売り上げている。春夏商品のニットシューズ(1500円)はほぼ完売。「かかとを踏んで〝つっかけ〟としても履ける独自の形状と、手頃な価格でうけた。現場に向かう職人ほか、ワンマイルシューズとして広く一般に購入されている」と広報部。来期に向け、進化したニットシューズを企画中だ。

目からウロコの靴素材。発色や造形が自在なニットは今後、多彩なデザインと機能性向上が期待できる。冠婚葬祭に使える、フォーマルシューズも欲しいな。(重松明子)

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