これほど米国大統領選が注目されたことはなかったのではないか。
4年前、トランプ氏という異質なリーダーが生まれたために、今回、大統領がどちらになるのか、どのような結果で選ばれるのかが、日本を含む国際社会に大きな影響を与えるからだ。
この大統領選は、新型コロナウイルスの感染拡大や人種差別の問題が噴出した中で異例な状態での選挙となった。ゴーストタウンと化した繁華街の映像や、護身用の銃が記録的な売れ行きと報道されるなど、異様な雰囲気が日本でもテレビで放映された。まれにみる緊迫の接戦となった結果は、バイデン氏が史上最多の約7800万票を獲得し、来年1月に就任の予定となった。有権者はトランプ大統領にノーを突き付けたのだ。
さまざまな課題はあるものの、印象に残ったのは、危機が叫ばれる民主主義の土台である選挙行動を多くの人が実践していたことだ。投票率は66%超とジョン・F・ケネディ大統領が当選した1960年を上回り、120年ぶりの高水準となった。
しかしトランプ氏は法廷闘争に持ち込み、敗北宣言はいまだ行っていない。この4年間、国際秩序や立憲政治を損なったトランプ政権。米国が主導した戦後の世界秩序もトランプ氏により破壊された。パリ協定やイラン核合意からの離脱、世界保健機関(WHO)からの脱退宣言、米中対立の激化など「米国第一主義」を標榜(ひょうぼう)し他国との同盟関係も害した。
選挙運動を巡っては暴力行為が起きたり、武装した支持者が投票を監視したりする民主主義国家とは思えない異様な事態となった。米国社会の基盤を揺るがす分断である。また、大統領としての資質や品格を欠いた行動により、支持者と反対派の対立は一層深まり、独善的な政策決定プロセスが、官僚組織や議会の機能低下を招き、米国政治を劣化させた。トランプ政権が残した傷は深刻だ。
社会の分断と閉塞(へいそく)感が強まった背景には、世界史的な構造的課題が横たわっている。グローバル経済や自由貿易、産業のデジタル化の進展で恩恵を受けたのは一部の分野に限られ、むしろ格差が広がったと感じている人は多い。…
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December 01, 2020 at 05:00AM
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米国社会の分断から融合への道のりは? | | 古賀伸明 - 毎日新聞
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