春の陽気が感じられるこの頃。今年は登山を始めたいという人も多いのではないでしょうか。登山を始めるにあたって、まず必要になるのが「登山靴」です。しかし、登山靴の種類は多く、同じブランドからスペックの異なるモデルがいくつも出ていることもあり、選ぶのに迷ってしまいます。
そこで今回は、アウトドアショップスタッフである筆者が、登山靴の選び方や、初心者にもおすすめしたい人気の登山靴を紹介します。
おかだあきほ
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
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登山靴:山行に合わせて「カット」を選ぶ
登る山や行動時間に合わせた「カット」を選びましょう。カットとは、登山靴の丈のことで、大きく3種類に分けられます。
足首まで覆う「ハイカット」は、足首のぐらつきを抑え、不安定な岩場などでも捻挫しにくい特徴があります。「ミドルカット」は、くるぶしが隠れるほどの丈で、サポート力や軽さなどのバランスが良いのがポイントです。「ローカット」は、スニーカーのような見た目。足首のサポート力はないものの、軽量で登山靴に慣れていない人でも違和感なく歩きやすいのが魅力です。
不安定な登山道に慣れていない初心者や、長距離を歩く場合にはハイカットやミドルカット、低山ハイキングなどではミドルカットまたはローカット、のように使い分けるとよいでしょう。
登山靴:足の形に合った靴を選ぶ
登山靴を選ぶ際には、自分の足に合ったサイズやモデルを調べましょう。一般的に、登山靴は厚手の靴下を履くため、スニーカーなどよりもプラス1cm程度サイズアップしたものを選ぶのがよいとされています。
さらに、同じような見た目の登山靴でも、メーカーによって使用している足型が異なります。例えば同じ25cmの靴であっても、幅の広さや甲の高さ、つま先の形などに少しずつ違いがあるのです。そのため購入前には、ブランドやモデルのサイズの傾向をよく調べた上で選ぶのがおすすめ。中には「ワイドモデル」をラインアップしているモデルもあるため、足の幅が広い人はチェックしましょう。
登山靴:防水透湿性が高いものを選ぶ
登山靴選びで非常に大切なのが、防水透湿性の高さ。気候の変化が激しい山では急に雨が降ることも多く、雨の日が続いたあとは大きな水たまりを横切ることもあります。また、運動量の多い登山ではたくさん汗をかいて靴の中がムレることも。足がぬれると靴擦れや不快感につながり、長時間の歩行に支障をきたすため、なるべく防水透湿性に優れたモデルを選ぶことが重要です。
おすすめは「ゴアテックス(GORE-TEX)」素材を使用した登山靴です。ゴアテックスとは、アウトドアによく使用される米国生まれの素材で、外からの雨や雪を防ぎつつ、靴内部の熱気や汗を発散してくれる効果があります。快適な山歩きを行うために、ゴアテックスが使用されているかどうかを登山靴選びの基準の1つにしてもよいでしょう。
初心者にもおすすめの人気登山靴はコレ!
キャラバン「C1-02S」
日本生まれのメーカーであるキャラバン。「C1-02S」は、登山初心者向けに開発されており、初めて登山靴を買う人にもよく選ばれるミドルカットのモデルです。日本人の足に合わせ、指先周りはゆったりとした設計になっているため、幅広でも履きやすいのがポイント。足首の周りはクッション性が高く柔らかい素材を使用しており、ストレスなく行動できます。
比較的購入しやすいリーズナブルな価格ながら、ゴアテックスを使用しているため、防水透湿性もバッチリ。低山から2000m級の山、富士山まで幅広く活躍する1足です。4色展開とカラーバリエーションも豊富なため、ジャケットやトレッキングパンツなどの色味を考慮してお気に入りを選べます。
スカルパ「ZGトレックGTX」
スカルパの「ZGトレックGTX」は、筆者も約3年間愛用しているモデル。耐水スエードを使用しており、堅固な見た目とは裏腹に、ソフトで足あたりがよく、履き慣らしていくうちに自分の足の形になじんでフィット感が高まるため、ストレスを感じにくくなります。
スカルパはEU表記のサイズ展開なのもポイント。日本の靴に多い0.5cm単位ではなく、41(cm換算:26.1cm)、42(cm換算:26.7cm)など、細かい展開になっています。また、ゆったりとした幅の足型を採用しているため、「日本製登山靴のなかでサイズが合うものが少ない」という人にも試してもらいたい1足です。
筆者はこの1足で、低山ハイクから日本アルプスのテント泊まで、幅広い山行を行なってきました。降雪時に使用するチェーンスパイクの着用も問題なし! 肌なじみの良い絶妙なアースカラーで、人と被りにくい色展開なのもポイントです。
ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)「Vectiv Fastpack Mid FUTURELIGHT」
スニーカーのような軽やかな見た目で、おしゃれな雰囲気の「Vectiv Fastpack Mid FUTURELIGHT」。くるぶしまでサポートするミッドカットながら、9インチ(22.86cm)の場合で片足約346gと軽量なのが魅力です。さらにクッション性も高いため、長時間の歩行でも疲れにくい1足。初心者にはもちろん、今持っている登山靴が重く、体に負担がかかると感じている人にもおすすめです。
ザ・ノース・フェイスが独自研究開発した防水透湿素材「FUTURELIGHT」を使用しており、通気性や防水性はバッチリ。岩場やぬれた地面でもグリップ力を発揮する「サーフェスコントロールラバー」を使用したソールはやや柔らかいため、初めて登山靴を履く人も違和感なく使えます。
キーン「PYRENEES」
クラシカルな見た目がおしゃれで、憧れている人も多いオールレザーの登山靴。「PYRENEES」は、キーンのロングセラー商品で、フラッグシップモデルともいえる1足です。使用していくうちにヌバックレザーの表情が変わっていくのも、多くの人を魅了するポイント。次第に愛着がわいていくため、お気に入りの1足を長い間大切に使いたいという人にもおすすめです。
キーン独自の防水透湿素材「KEEN.DRY」を使用しているほか、アッパーのヌバックレザーにはシリコン液を浸透させて防水性を高めているため、悪天候時にも安心して着用できます。シンプルな見た目なので普段着やキャンプウェアとも相性が良く、幅広いシーンで使用できる汎用性の高さも魅力です。
サロモン「XA PRO 3D V8 GORE-TEX」
ローカットシューズの「XA PRO 3D V8 GORE-TEX」は、ハイキングやトレイルランニング、タウンユースなど、あらゆる場面で活躍するマルチパーパスシューズです。「V8」は、第8世代という意味。2002年に初代モデルが発売されてから、20年以上多くの人に愛されており、改良を重ねて今に至ります。
「XA PRO 3D V8 GORE-TEX」の大きな特徴は、サロモン独自のクイックレースシステムを採用していること。靴ひもを結ぶ必要がなく、コードを引っ張るだけでシューズを固定し、足へのフィット感を高めてくれます。ソールには、ぬれた岩場でも高いグリップ力を発揮する「Premium Wet Traction」を使用しており、安定した歩行ができるのも魅力です。
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