登山靴は足元を守ってくれる、登山に欠かせない装備の1つです。軽登山靴のトレッキングシューズでも、日常靴と比べれば段違いの性能をもっています。
しかし、ソールや素材の違いなど、登山靴の選び方が分からない!という方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、登山靴の購入に迷われている女性のために、シーン別の選び方、おすすめのレディース登山靴をご紹介します。
- 登りたい山に合わせた選び方
- カットやソールの種類
- 機能面の解説
記事の後半には、おすすめのブランドや靴下も紹介しますので、最後までぜひ読んで下さい。
【初心者必見】レディース登山靴の選び方
おすすめのレディース登山靴は、使いたいシーンによって変わります。適切な登山靴を選べば、快適な登山ができるようになりますよ。これから本格的な登山を始めたい女性にも分かりやすいように、登山靴の種類や機能面を解説します。
シーンに合わせた足首周りのカットを!
まずは足首周りのカットから登山靴を選びましょう。カットの種類は主に3つあります。自分の登山スタイルに合わせて選んでください。
ローカット
ローカットは、長さがくるぶし下まである登山靴です。足首の自由が効くため軽快に動けます。主にトレイルランニングシューズや、登山装備を必要としない簡単な山で使用します。
軽量性に優れ、歩きやすい反面、足首などに怪我をする恐れがあるため、本格的な登山をしたい方には不向きです。
スニーカーなどの履き慣れた靴であっても、登山道で使用するのは避けたほうがいいでしょう。
ミドルカット
くるぶしを覆うくらいの長さをミドルカットと呼びます。足首がちょうど良く固定されるので、軽登山や低山、整備された登山道などを歩くのにおすすめです。
全体的に柔らかいものが多く、初めて登山靴を履く方にも違和感が少ないでしょう。高い山を登るにはホールド力がやや頼りないので初級者クラスの山で使用してください。
ハイカット
ハイカットは、足首がしっかりと固定できる長さがあります。岩場などの不安定な足場でも、足首をホールドしてくれるので、捻挫などの怪我もしにくくなります。登山靴内で足がブレるのも防いでくれるので、スレによるダメージなども減らしてくれます。
ハイカットの登山靴は、重い荷物を背負うテント泊や、縦走などをする方におすすめです。足首の動きが制限されるので、登山をする前に歩き方の練習をしましょう。
シーンに合わせたソール選びを!
登山靴は日常靴と違いソールに特徴があります。登る山や、登山スタイルによっても選び方が変わります。特徴を知って、正しいソールを選んでください。
柔らかいソール
柔らかいソールは、足裏の動きに追従して変形するため、歩きやすく感じられるでしょう。軽快に動けるのでトレイルランニングをする人に、おすすめのソールです。
しかし、登山道はデコボコとした不安定な場所が多く、柔らかいソールの場合ダイレクトに衝撃が伝わります。本格的な登山をしたときに柔らかいソールの登山靴を履いてしまうと、衝撃と足裏の屈曲によって疲労がたまってしまいます。安定性にも欠けるため、転倒の原因になる場合もあるので注意が必要です。
硬いソール
本格的な登山をしたい方には、硬いソールがおすすめです。衝撃から足を守り、不安定な足場でも安定して歩行ができるようになります。特に岩稜地帯や、重い荷物を背負う場合に効果を発揮してくれるでしょう。
また、ソールが硬いとアイゼンも付けやすくなります。夏でも雪渓が残っている山があるので、事前に調べてから登りましょう。
機能性に注目!
日常靴と違い、登山靴には山に適した機能があります。歩行のしやすさに関わるので、ぜひチェックして欲しいポイントです。機能豊富なものを選んで、登山を快適にしてください。
安心の【ゴアテックス素材】
ゴアテックス素材はアメリカで誕生した、高い防水性を備えながらも透湿性や防風性に優れた素材のことを指します。主に登山靴や登山ウェアなどで使用されています。
ゴアテックス素材は、ゴアテックスメンブレンと呼ばれる、水も通さない微細な穴がある構造を利用することで、高い防水性に加え、内部に溜まった汗を外に放出する透湿性を向上させています。値段が少し高いですが、他には代えられない機能性の高さが魅力です。
天候の心配不要【防水性】
登山をしていると、沢や水たまり、突然の雨で濡れてしまう場合があります。登山靴が濡れてしまうと、重量が増して歩きにくくなるうえに、不快感を感じることがあります。
安価な登山靴の中には防水性がないものも多いので、価格に惑わされずにしっかりと防水性について記述があるものを選びましょう。
滑らない【グリップ力】
登山靴は、地面をしっかりとつかむグリップ力が大事になります。乾いて安全そうに見える登山道であっても、岩の上や土の種類によっては滑りやすい場所もあるので注意が必要です。
登山靴のソールには、日常靴よりも深い凹凸があり、グリップ力が高められています。メーカーによっては独自のパターンを作り出し、他にはないグリップ力を発揮しているものもあります。
レディースの登山靴おすすめ9選
レディース登山靴はさまざまなメーカーから販売されています。女性専用のものは、女性の足にフィットしやすくなっています。おすすめの商品を紹介しますので、ぜひチェックしてください。
【ラ・スポルティバ】トランゴタワーGTX® ウーマン
ラ・スポルティバはイタリアのアウトドアシューズのメーカーです。創業当初から、品質を維持するため一貫して自社工場で製造をしています。
本製品はラ・スポルティバの代表的なシューズを、機能面で進化させたモデルです。登山の過酷な環境に耐えられるように、レースフックは軽量で頑丈な金属を採用しています。独自の3D-Flexシステムを搭載することで、確かなホールド力と動きやすさを実現。ダメージを負いやすい側面部分には、ハニカム・ガードと呼ばれる構造を使用し、耐摩耗性を高めています。
つま先を衝撃から守ってくれるラバー素材によって、岩稜地帯でも安心。ゴアテックス素材によって、高い防水性と透湿性も備わっています。コストパフォーマンスはやや低いですが、さまざまな登山シーンで使用可能なハイクラスモデルです。
- メーカー参考価格:49,280円
- サイズ展開:23.1cm~26.7cm
- カット:ハイカット
【サロモン】X ULTRA 3 WIDE MID GORE-TEX
サロモンはフランスのアウトドアメーカーで、近年は高品質な軽量トレッキングシューズ製造に力を入れています。本製品はワイドタイプなので、幅広甲高な日本人の足にもよく馴染む作りをしています。トップアームを補強することで丈夫さを取り入れ、オーダーメイドのようなフィット感を実現。下りでも最適なホールド感を得られます。ソール部分に埋め込まれた成形インサートが足を的確にサポートしているので、安定感のある歩き心地となっています。グリップ力を高めるために、2種類のラバー素材を使用。ヒール部分に独自のパターンを取り入れることで、ぬかるんだ地面でも安心して歩けるようになります。
砂よけメッシュとガセットタンを採用することで、スキマから異物が入るのも防ぎます。高耐久のPU加工レザーを使い靴全体の保護力を高め、ゴアテックス素材によって防水性と透湿性を向上させています。
- メーカー参考価格:18,150円
- サイズ展開:22cm~29cm
- カット:ミドルカット
【マムート】Nova IV Mid GTX
マムートはスイスで誕生したアウトドアメーカー。50以上の国と地域で販売されているグローバル企業です。
柔軟性と歩きやすさを両立させた、高いグリップ力があるVibram社製ソールを使用。透湿性と防水性に優れたゴアテックスを含め、最高ランクの素材を使用することで、高い品質を誇っています。
裏地とインソールには、足元の衝撃を和らげてくれる3Dメモフォームを搭載することで、フィット感も高まっています。マットな質感の高品質ヌバックレザーを使うことで、丈夫で安定性の高い登山靴に仕上がっています。
- メーカー参考価格:23,100円
- サイズ展開:23cm~25cm
- カット:ミドルカット
【キーン】リッジ フレックス ミッド ウォータープルーフ | 防水ハイキングシューズ
キーンは2003年に創業した比較的新しいブランドですが、その高い品質から多くの愛用者がいます。本製品の特長は、キーン独自の防水透湿素材を使うことで、他にはない高い性能を誇っているところです。
パッドでアキレス腱を保護し、特殊な構造が用いられており、高いフィット感が実現されています。ソールが全方向対応型であるためグリップ力や駆動性に優れ、細かな足跡を残さない仕様となっています。
サポート性を損なうことなく軽量性を向上させ、機動力や快適性にも秀でています。特殊構造のヒールによって歩行時の安定性も向上しています。足の自由度を高める独自素材を、アッパー部分に使用。ラバーディップによって耐摩耗性と耐久性をあわせもった登山靴となっています。
- メーカー参考価格:22,000円
- サイズ展開:22.5cm~26cm
- カット:ミドルカット
【ローバー】TAHOE PRO II GT
ローバー(LOWA)とは、ドイツで生まれたアウトドアシューズのブランドです。品質の高さを重視し、職人芸とも言える高い技術で作られています。
本製品は、ローバーの独自の足幅広めの作りをベースに、日本人向けのサイズ「JAPAN FITラスト」を採用した商品です。足首はハイカットながら高さを抑え、快適性を向上させています。足首の動きをサポートするフレックスフィット機能を使うことで、登りや下り、トラバース道でも安定して歩行が可能。
イタリアのソールメーカーVibramのソールを使用し、不安定な足場でも高いグリップ力を発揮してくれます。ゴアテックス素材も使われているので、防水性なども安心です。
ベロ部に独自構造を取り付けることでズレを防ぎ、C4タングと言う人間工学に基づいた部品を使うことで、柔らかい履き心地とホールド力を実現しました。また、I・ロックと呼ばれる靴紐ロックシステムと、靴紐部分にローラーを内蔵することで、気持ちの良い使用感となっています。
- メーカー参考価格:48,400円
- サイズ展開:22.6cm~25.2cm
- カット:ミドル~ハイカット
【キャラバン】トレッキングシューズC4_03
キャラバンは日本生まれのメーカーで、ヒマラヤのマナスルに日本隊が登頂を試みたときに作られた登山靴が同社の起源になったとされています。
本製品はユニセックスモデルよりも、女性向けに作られたモデルです。履き口にメッシュポリエステルを使用しているので、とても柔らかい肌触りをしています。裏生地やクッション材も女性の繊細な足に合ったものを採用。靴の形もスリムに仕上げることで、フィット感も増しています。足の力が弱い女性でも負担が少ないように、インソールボードに特殊なサポート構造を使用し、足裏に屈曲性がでるように作られています。
登山靴内部には、汗蒸れを軽減してくれる高通気性素材を使っているので、使用感も爽やかです。ゴアテックス素材も使われているので、防水性も問題ありません。また、ウェアと組み合わせやすいように、シューレースは別色も付属しています。フランボワーズカラーなど全5色の中から選べるのも、うれしいポイントですね。
- メーカー参考価格:18,700円
- サイズ展開:22.5cm~26cm
- カット:ミドルカット
【マインドル】Vakuum Lady Top GTX
マインドルは約300年以上の歴史があるドイツのメーカーです。丈夫で高品質な構造をしているので、縦走など長期間の登山や、アイゼンを装着する無雪期登山にも有効な商品となっています。
Vibram社のソールを使用しているので、グリップ力も抜群です。ゴアテックス素材によって高い通気性や防水性も実現しています。靴紐の金具が内部に織り込まれており、衣類への巻き込みが防止されています。
本製品独自の構造によってタイトな履き心地ながら、足の形状に関わらず自由自在な柔軟性も発揮してくれます。
アイゼンを装着する際のコバも、衣服に干渉しないようにブーツライン内に収められています。別売りのインソールを使用することで履き心地の調整も可能です。
- サイズ展開:23cm~25.25cm
- カット:ハイカット
【メレル】MOAB 2 MID GORE-TEX® WIDE WIDTH
メレルはアウトドアシューズを中心に商品を展開する、アメリカ生まれのブランドです。
MOAB2シリーズにはレギュラータイプと、足幅が広いワイドタイプがあり、今回紹介するのは後者のタイプ。大きめのレディース登山靴を求める方に最適です。
ゴアテックス素材や、グリップ力と耐久性が高いソールを使用することで、さまざまな登山シーンに対応可能。登山靴の中のブレを防ぐクッショニングなどにより、快適な履き心地となっています。
- メーカー参考価格:18,480円
- サイズ展開:22.5cm~25cm
- カット:ミドルカット
【オボズ】SAWTOOTH Ⅱ MID B-DRY
オボズはアメリカ生まれのフットウェアブランドです。独自のソールパターンを使用しているので、高い推進力やグリップ力を発揮してくれます。
防水ヌバックレザーに、B-DRYと呼ばれる防水透湿素材を採用することで、優れた防水性と透湿性をあわせもっています。
- メーカー参考価格:18,500円
- サイズ展開:23~25cm
- カット:ミドルカット
登山靴のブランドについて知ろう!
登山靴は多くのメーカーから販売されており、老舗や品質の高いブランドなど、特徴もさまざま。信頼性の高いブランドを紹介した記事を紹介しますので、気になる方はチェックしてみてください。
登山用の靴下って必要?
お気に入りの登山靴で登山を楽しもう!
- 最高クラスの防水性と透湿性をもつゴアテックス素材
- ミドルカットは軽登山まで使用可能
- 重登山はハイカットの登山靴がおすすめ
登山靴は、足を疲労や衝撃から守ってくれる大切な装備です。機能面で優れたものを選べば、登山の安全性も向上します。お気に入りのレディース登山靴を見つけて、本格的な登山に挑戦してください!
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