長距離界を席巻する厚底シューズが世に出て5年がたつ。当初は違和感を持って受け止められた異形のシューズは、今やその効果から有力選手にとって必須の一足となった。各メーカーは15日開幕(日本時間16日未明)の世界選手権(米オレゴン州)を前に、新作を相次いで発表。さらなる普及が進み、現場では「シューズに走りを合わせる」という新たな動きがみられる。 (山内晴信)
「あんな厚い靴で走れるのか」
東京五輪のマラソン代表選考にも携わった大塚製薬陸上部の河野匡部長は、初めて厚底シューズを目にしたときの驚きを語る。ブームの火付け役となったナイキの「ヴェイパーフライ」シリーズが日本で発売されたのは2017年。当時は薄底で限界まで重さを削った靴が主流だった。カーボンファイバーのプレートを特殊素材で覆ったソールは反発力を生み、脚へのダメージを低減するとされたが、軽量化を重視するトレンドとは相いれなかった。
だが結果が、否定的な意見をかき消していく。男子マラソンの日本記録は、18年に設楽悠太(ホンダ)によって16年ぶりに更新されたのをきっかけに、その後も大迫傑(ナイキ)や鈴木健吾(富士通)によって3度塗り替えら...
中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。
※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。
関連キーワード
おすすめ情報
Bagikan Berita Ini
0 Response to "「厚底」登場5年、走りを靴に合わせる時代 陸上世界選手権、15日開幕:中日新聞Web - 中日新聞"
Post a Comment