コイルセンター、フォーミングメーカーの明治鋼業(本社・東京都千代田区、社長・井上憲二氏)は自社で製造する合成スラブデッキプレート「MA75」について、国土交通省から2時間の高荷重耐火認定(認定番号・FP120FL―0236)を先月27日付で取得した。2本の梁間をわたす単純支持条件で業界最長となる適用スパン3・4メートルまで対応。合成スラブ工業会共通耐火認定仕様の単純支持条件に必要な耐火補強筋(D13)も不要で、設計管理の簡素化や現場での施工省力化、コストの削減などのメリットがある。今後、より高層鉄骨建造物向けで拡販を図っていく。 合成スラブデッキはコンクリート打設時に床型枠材として機能し、コンクリート硬化後はデッキとコンクリートが構造的に一体となって床を形成する。明治鋼業の「MAシリーズ」は、密着性が高くコンクリートが漏れにくい独自のかん合構造、コンクリートとデッキの合成効果を高めるXエンボス加工などの特長がある。 合成デッキは耐火被覆不要の耐火認定を取得しているため、施工性やコストメリットから鉄骨造で広く使用されている。ただ従来の耐火認定範囲は荷重とスパンの条件を限定して取得するため、支持スパンに応じて積載荷重に上限があった。また、これまでの合成スラブ工業会共通耐火認定(旧通則的耐火指定)では対応が難しい高荷重床ゾーンがあるオフィス棟や倉庫、工場棟の建築も増えている。 こうした高荷重ニーズ対応手段として、デッキプレートメーカーはデッキ合成スラブと梁の接合を頭付きスタッドに限定し、剛性と強度を上げてたわみ規定値をクリアする手段を講じ、高荷重耐火認定を開発取得してきた。 今回明治鋼業が取得した高荷重耐火認定は、耐火時許容積載荷重は現行比1・55倍以上と他社と同等だが、単純支持条件での適用最長スパンが他社より20センチ長い3・4メートルでも取得した。 2時間の耐火試験(試験体各2体)では、スパン2・7メートル(床スラブ厚さ155ミリ=デッキ75ミリ+コンクリート80ミリ、デッキの板厚=1・2ミリ)でたわみ規定値117・5ミリに対して39ミリと43・4ミリ。スパン3・4メートル(同)では規定値186・4ミリに対して68・2ミリ、61ミリと、ともに規定値の35%以内のたわみ発生に抑えられることが実証された。 最近では事務所のOAフロア化、電算処理設備やサーバーなど重量物を置く物件や倉庫の増加で、高荷重対応の床仕様ニーズが増加。また、フロアによって床の許容積載荷重が異なるオフィスビル建築なども増えている。 明治鋼業では昨年9月にデッキプレートの高さが50ミリで中下層事務所や店舗向けで採用の多い「MA50」でも2時間の耐火認定仕様を取得。今回の高荷重設計床に対応可能な「MA75」と合わせ、「MA合成スラブ」シリーズのラインアップでさまざまな物件の積載荷重ニーズに対応して拡販を図っていく方針だ。
明治鋼業が合成スラブデッキ「MA75」で2時間高荷重耐火認定取得。業界最長、適用スパン3.4メートル(鉄鋼新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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