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5時間の無観客ライブ やりきった充実感(井上芳雄)|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞

日経エンタテインメント!

井上芳雄です。5月8日に東京国際フォーラム ホールAから5時間にわたる無観客コンサートをライブ配信しました。緊急事態宣言によりデビュー20周年コンサートツアーの富山・大阪・福岡・東京公演が中止となったことで、急きょ開催したライブ配信でしたが、ツイッターをはじめ大きな反響をいただきました。お客さまの前でできなかった悔しさはありつつも、今の自分たちにできることを精一杯やりきった充実感に満ちた時間でした。

5月8日、東京国際フォーラム ホールAで開催された無観客のコンサート『「井上芳雄 by MYSELF」スペシャルライブ配信 20th Anniversary Festival!~急遽生配信! 裏切らない芳雄4時間フェス~』。(左から)千田真司、井上芳雄、五十嵐耕司

『「井上芳雄 by MYSELF」スペシャルライブ配信 20th Anniversary Festival!~急遽生配信! 裏切らない芳雄4時間フェス~』と題した今回の無観客コンサートは、本来はツアー最終日だった5月8日に国際フォーラム ホールAの会場をそのまま使わせていただき開催しました。ゲストには、当初の東京公演に出演予定だった海宝直人君、加藤和樹君、坂元健児さん、島田歌穂さん、田代万里生君、中川晃教君、はいだしょうこさんが来てくれ、地方公演に出演予定だった石丸幹二さん、梶裕貴君、花總まりさん、愛希れいかさんからはコメントをいただきました。14時30分にスタートして、終わったのが19時30分過ぎ。僕のコンサートではいつものことですけど(笑)、トークが盛り上がって、4時間の予定が大幅に延びて5時間になりました。

想像以上の多くの方に見ていただき、ありがたかったです。会場に来るはずだった方も大勢いたでしょうし、演劇界が大変な状況なのを知って応援してくださった方もいたと思います。僕の20周年コンサートではあるのですが、その周りにいる方々もたくさん参加しての人数だったと感じました。ツイッターも5万ツイート以上を記録して、「#裏切らない芳雄」がトレンド1位になりました。演劇やミュージカルのファンの結束力に驚いたし、想像を超えて盛り上がってくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

コンサートは2部構成。第1部は僕のソロでデビュー20周年を振り返り、この10年のミュージカルナンバーを次々と歌っていきました。第2部は僕のラジオ番組『井上芳雄 by MYSELF』(TBSラジオ)の雰囲気そのままに、舞台上にラジオブースを設けてゲストの方々とトークを繰り広げたり、デュエットしました。

コンサートの構成をしてくれたのは、ミュージカル俳優仲間でもある安倍康律君。デビュー10周年コンサートのとき、『幸福な王子』というミュージカルに僕が出ているという設定のパートがあったので、今回の第1部はそれを引き継いで、『幸福な王子』がその後10年間ロングランを続けて、今では僕は「ミュージカル界のプリンス」と呼ばれている、というところから始まります。『エリザベート』に出てくる、黄泉の国の裁判所で暗殺者ルキーニが裁判官の声から尋問を受ける場面のオマージュで、僕が裁判官に「なぜ、お前はプリンスと呼ばれているんだ」といった尋問をされて、それに答えながら、出演してきたミュージカルのナンバーを歌っていきます。裁判官の声の役は、東宝の『エリザベート』で実際に役を演じている菅生隆之さんにお願いしました。ダンサーの千田真司君と五十嵐耕司君は10周年コンサートでも出演してくれた2人で、同じ年月を演劇界で頑張ってきて、また一緒にやれたのもうれしいことでした。

途中では、出演していない『アラジン』『ロミオ&ジュリエット』『ジャージー・ボーイズ』からのナンバーも“妄想メドレー”として歌いました。僕は、どうしてもお遊び的な趣向を入れたくなるので、曲数がどんどん増えていきます。第1部のラストは、この10年の出演ミュージカル全作品から、27曲分のナンバーをつないだ12分超の“裏切らない芳雄メドレー”でした。

第1部で熱唱する井上芳雄

“裏切らない芳雄メドレー”は、昨年僕が出た『プロデューサーズ』に出てくる、劇中の曲をメドレーにした5分を超える大ナンバー『裏切り者』のパロディーです。10年分の出演作を全部扱うと決めたから、やるのも大変ですけど、まず作るのが大変でした。2カ月くらい前から、毎週日曜夜のラジオ収録の前に安倍君と音楽監督でピアノの大貫祐一郎さんと集まって準備を進めました。僕は家にある楽譜を全部持ってきて、この曲のこの部分と大ざっぱに選ぶ作業を何十作品分かやって、その場でコピーしたものを安倍君が持ち帰って、愛の歌や死の歌といったテーマごとに流れを作ってくれて、その曲と曲を大貫さんがつないでくれました。僕は歌ったことはある曲とはいえ、メドレーなので覚えるのが難しかった。バンドの皆さんも大変だったし、大変なことだらけです。最初は曲の間にセリフや説明を入れていたのですが、「この曲が来た! この曲も!」というだけで感動するので、入れないことにしました。やっぱり楽曲の力がすごくて、それがどんどんつながっていく感動がメドレーにはあることをあらためて感じました。

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