愛媛県今治市沖の来島海峡付近で27日深夜、外国船と衝突した貨物船「白虎」(1万1454トン)が沈没して乗組員3人が行方不明となった事故で、今治海上保安部などは29日も現場周辺での捜索を続けている。
同保安部によると、白虎は船底を上向きにした状態で、水深約60メートルの海底に沈んでいる。船尾には機関室などがあり、行方の分からない機関士らが取り残されている可能性があるという。
海上保安庁は28日午前11時以降、特殊救難隊の潜水士らが潮流が弱まる6時間ごとに、15分~2時間潜水。船内に入り、船尾付近を中心に捜索しているが、手がかりは見つかっていない。
海上でも今治海上保安部や県警のほか、地元の漁協などが船を出して目視での捜索を続けている。
愛媛県今治市とその沖の大島を隔てる来島海峡は、1日に約400隻が航行する瀬戸内海の交通の要衝だが、潮流が変化しやすい「難所」として知られる。
同海峡では、狭い部分は幅が約400メートルしかなく、潮の流れが6時間ごとに変わる。衝突を避けるため、潮が北に流れる「北流」なら通常と同じ右側航行、「南流」の場合は左側航行になるという国内唯一の航行ルールが設けられている。
今治海上保安部によると、事故が発生した時間帯は南流だった。事故現場は、海峡の西端付近にあり、海峡を通過してきた白虎は左側航行、海峡に入ろうとしていたタンカーは右側航行で、いずれも針路変更のタイミングだった可能性がある。
また、この日は潮位の差が大きくなる「大潮」で、事故の3時間ほど前には、潮流が1年に数回しかない速さの10ノット(時速約18キロ)になっていたとみられる。
愛媛・来島海峡は6時間ごとに潮流変わる「難所」…貨物船沈没、3人の捜索続く - 読売新聞
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