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ついにレースを再開するNASCARは、どのような新型コロナ対策をしているのか? - Motorsport.com 日本版

 世界中を襲った新型コロナウイルスのパンデミックにより、各国のモータースポーツイベントは軒並み中断を余儀なくされた。現在ではF1をはじめ、夏頃のシーズン再開を目指して調整を始めているカテゴリーもあるが、そんな中で多くの主要モータースポーツカテゴリーに先立って、5月17日(日)にレースを開催する競技がある。アメリカを拠点に行なわれているNASCARだ。

 NASCARの最高峰カテゴリーであるNASCARカップは、3月8日のフェニックス戦以来中断していた。しかしながら、5月17日にサウスカロライナ州にあるダーリントン・レースウェイでシーズンが再開されることになった。

 なお、ダーリントンから6月21日のタラデガ戦までの9レースが無観客で実施されることが決定している。全ての関係者は感染リスクを限りなく抑えるために、個人用保護具の装着、定期的な健康診断の受診をしながら、ソーシャルディスタンスを守っていく必要がある。

 NASCARの副プレジデントであるスティーブ・オドネルは次のように語った。

「NASCARとその参加チームは、再びレースができることに興奮しているが、レース再開に伴う責任についても十分に尊重している」

「NASCARは競技者、オフィシャル、そして地域社会の全ての安全を確保する」

「我々はレース再開のためにこれ以上ない協力をしてくれた州や連邦当局、そして医療従事者に感謝している。また、熱心なファン(観客)の前でレースができる日を楽しみにしている」

■新型コロナウイルス感染拡大への対策

 NASCARのレース再開は、ノースカロライナ州知事のロイ・クーパーの手にかかっていた。多くのチームがこの州を拠点としているが、クーパー知事がこれらのチームを“重要なビジネス”であると宣言したことはNASCAR再開の鍵となったと言える。

 ノースカロライナ州の一部にはかなり厳格なロックダウンを行なっていた地域もあったが、NASCAR再開にメリットをもたらすために、全ての地域が足並みを揃えることにした。これにより、マシンやレーストラックの準備を進めることが可能になったのだ。

 NASCARは公衆衛生当局や州及び連邦当局などと協力し、安全と衛生に関する計画を立てた。これにより、イベントの実施方法のほとんどが見直され、大幅に変更された。以下がその施策の一部だ。

・1日に短縮してのイベント開催
・個人用保護具の使用義務
・施設に出入りする全ての人間に健康診断を実施
・ソーシャルディスタンスに関する規則の制定
・それぞれの施設に入れる人数の厳格な制限

 NASCARは今後も関係当局との協力を続けるとしている。なおチームのメンバーはドライバーも含めて16人に制限されている。

■NASCARドライバーが新型コロナウイルス陽性となった場合は?

 NASCARのレースオペレーション副プレジデントを務めるジョン・ボボは、電話会議の中でこの質問に答えた。

「そういった状況になれば、ドライバーが直接やり取りした全ての人を調べ上げる」

「そして自己隔離することになるだろう。次にドライバーが必要な治療を確実に受けられるようにする」

「他の参加者についても経過を見守ることになる。各組織に依頼して、このイベントに参加した全ての人の症状についても14日間観察することになる。我々の計画はノースカロライナ州だけでなく(隣接する)サウスカロライナ州の地方保健当局によって監査を受けていると言っても過言ではない」

■NASCARファンはいつグランドスタンドに戻ってこられる?

 この疑問にはオドネルが答えた。

「それはまだ何とも言えない。我々が今最優先しているのは、安全な形でレースを再開することだ。確かにNASCARのファンは情熱的であり、機会があればファンと共にイベントを実施したいと思っている。しかし安全な環境が出来上がるまでは、我々は様子を見るつもりだ」

■NASCARはアメリカでコロナ禍後に行なわれた最初のモータースポーツイベントなのか?

 実はNASCARは新型コロナウイルスのパンデミック以降に行なわれた最初のモータースポーツイベントではない。5月8日(金)にはノックスビルでスプリントカーシリーズ『ワールド・オブ・アウトローズ』の招待イベントが行なわれている。

Donny Schatz, Tony Stewart Racing

Donny Schatz, Tony Stewart Racing

Photo by: Covy Moore

 その際には、全48人のドライバー、関係者、メディアなどが会場で体温をチェックされ、マスクと手指消毒剤の提供を受けた。そしてチームのメンバーはドライバーを含めて5人に制限されていた。これにより、通常25000人を収容できるトラックに集まる関係者の数を400人未満に抑えることができた。もちろんイベントは無観客で実施され、ファンが参加できないようにゲートのセキュリティも強化された。

 イベントに勝利したデビッド・グラベルはメディアと電話会議を行ない、次のようにコメントした。

「間違いなくいつもと違う雰囲気だった」

「でもレースができて良かった。ポイントレースで実際にお金をもらえて嬉しいよ(グラベルはこのイベントで賞金1万ドルを獲得)」

 同じくスプリントカードライバーであるブライアン・ブラウンは次のような見解を示した。

「これがフルタイムのレースが復活する最初のステップだと思う。うまく行けば、数週間のうちに(レーストラックの)50%のキャパシティを埋めることができるかもしれない」

 なお、ワールド・オブ・アウトローズでは今後、限られたファンを対象にしたイベントを開催することを既に計画している。

 

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