Search

自社製品は新販路で育てる 地域密着・靴製造リゲッタの挑戦 - 日経ビジネスオンライン

中小零細の下請けを取り巻く環境はインフレ、人手不足で一層厳しさを増している。企業存続のための利益が従来の延長線上にないとき、下請けを脱し、高付加価値経営に転換した経営者はどう挑んだのか。

(写真/ PIXTA)

(写真/ PIXTA)

<特集全体の目次>
・下請け脱し高付加価値型へ ハタメタル、顧客の困り事に商機つかむ
・自社製品は新販路で育てる 地域密着・靴製造リゲッタの挑戦
・直接取引で発見した新事業の鉱脈 ブランディングが成否分ける(9月6日朝刊公開)

 リゲッタ   靴の企画・製造・販売
「戦いの場」を変えて独自商品育てる

独自設計のコンフォートシューズ「リゲッタ」など自社ブランドを展開。下請け切りに遭い、独自商品を開発したが、コピー商品の続出に悩んだ。付加価値を訴求できる販路と価格設定がブランディングに結び付いた。

「家族総出で毎日、軽トラックで現場を回る。それが靴作りの原風景」という高本泰朗社長。分業制で製造委託する現場は現在も数百カ所に上る(写真/太田未来子)

「家族総出で毎日、軽トラックで現場を回る。それが靴作りの原風景」という高本泰朗社長。分業制で製造委託する現場は現在も数百カ所に上る(写真/太田未来子)

 大阪市生野区はサンダルなど履き物の製造が地場産業。今も町中には裁断、縫製、靴底張りなど分業制で加工を請け負う「職場さん」と呼ばれる職人の拠点が点在する。

 国内の直営店舗は4カ所(写真はリゲッタ生野本店)。中国、台湾、マレーシア、タイ、ドバイなど海外にも販売網を広げている(写真/太田未来子)

国内の直営店舗は4カ所(写真はリゲッタ生野本店)。中国、台湾、マレーシア、タイ、ドバイなど海外にも販売網を広げている(写真/太田未来子)

 独自ブランドの靴やサンダル「リゲッタ」「リゲッタカヌー」などを展開するリゲッタも、以前はそうした職人の仕事をまとめて履き物を製造し、広島の大手メーカー1社に納める下請け会社だった。

 リゲッタの前身、タカモトゴム工業所は高本泰朗社長の父が1968年に創業。多数の職人や協力工場に製造を委託し、月間1万~1万5000足を納めていた。「同級生の自宅に行けば部屋の一角で履き物を作っている。そんな風景を当たり前として育った」。

この記事は有料会員登録で続きをご覧いただけます

残り2452文字 / 全文3129文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「日経トップリーダー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。

Adblock test (Why?)



Bagikan Berita Ini

0 Response to "自社製品は新販路で育てる 地域密着・靴製造リゲッタの挑戦 - 日経ビジネスオンライン"

Post a Comment

Powered by Blogger.