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子どもの足と靴(3)元気に歩く時期の靴 - nhk.or.jp

運動量が増え、外で元気に遊ぶようになったら、靴の選び方・履き方を子どもにも知ってもらいましょう。子育て家族に靴選びと履き方を教えている吉村眞由美さんに話を聞きました。
今回は、子どもが元気に気持ちよく靴を履くためのアドバイスです。

講師:
吉村眞由美(早稲田大学 招聘研究員)

安定して歩けるようになったら

靴を選ぶときのポイントは、「ベルトで調節・固定できる」「かかとを包み込むところがしっかりしている」「中敷きが取り外せる」「歩き方に合わせた靴底」です。
不安定なよちよち歩きから、安定してトコトコ歩けるようになると、次の段階の靴になります。

歩くときは、かかとがついて、平らになって、つま先で蹴ります。蹴るときは、つま先からかかとの長さの約1/3のところで足指が曲がるので、その位置で曲がりやすいものがよいでしょう。

靴底の蹴る部分に溝があって、やわらかい素材で、しなって戻る性質があると、歩きやすい靴になります。

中敷きとかかとを合わせ、つま先に7~9mmのゆとりがあるのが、ちょうどよいサイズです。
一般的に、幼児の足は6か月で約5mm大きくなるので、ゆとりが4mm以下になったら5mm大きいサイズの靴にしましょう。


靴の履き方

小さいうちから、正しい履き方が気持ちいいと思えるような習慣をつけたいですね。

まず、ベルトをはずし、ベロを立てて、履き口を広げて足を入れやすくしておきます。つま先から足を入れましょう。

足を入れたら、ひざを伸ばして「かかとをトントン」して、かかとを靴にしっかりフィットさせます。

「足首ぎゅう」
ベルトを持って、もう片方の手で、ベロを内側に入れ、左右からぎゅっと押さえます。

「ベルトをぎゅー ぴったん」
ベルトはきつめに引っ張りながらとめます。

最後に、かかとを引っ張って、しっかり履けているかチェックします。
しっかり履けると、よく走れて、転びにくく、ケガもしにくくなります。
子どもが自分で正しく履けるよう、声をかけながら見守りましょう。


履くときに楽になる脱ぎ方

履きやすくするためには脱ぎ方も大事です。

まず、ベルトを外します。

かかとを持って押さえて脱ぎます。

脱いだら、そのままで大丈夫です。ベルトを外したままの「ちょうちょ脱ぎ」をすると、蒸れを防ぎ、次に履くときも楽です。
正しい履き方を覚えると、かかとを踏んだり、ゆるいままで履いたりしなくなります。

立ったまま急いで履くと、正しく脱ぎ・履きができません。落ち着いて正しく脱ぎ履きする習慣がつくよう、玄関に椅子を用意しておくといいですね。


簡単に履ける靴は、簡単に脱げる靴

脱ぎ履きが簡単なスリップオンシューズや長靴は、調節や固定ができないので、足が靴の中で動いてしまいます。
簡単に履ける靴は、簡単に脱げる靴でもあります。歩いていて脱げる、避難時に脱げる場合もありえます。遊具で遊んでいるときに脱げるのも危険です。長靴やブーツは、雨天時など用途に合うときだけ履くようにしましょう。

そんな靴でも、「かわいいからどうしても履かせたい」という場合は、短距離・短時間にしましょう。


サンダルの選び方

暑い時期にはだしで履くサンダルは、固定しないでゆるく履くタイプだと、足が動いて痛くなることがあります。

かかとを保護・固定できて、足首の前にも調節して固定できるベルトがついたものを選びましょう。

吉村眞由美さん

靴は、薬や眼鏡のように、体のためにとても大切なものです。そのため、靴は外見の良さや子どもの好みではなく、しっかりと大人が選ぶことが大事です。
子どもが、欲しいと言った靴がよくないときは、どうしてよくないのかを伝えましょう。例えば、「足が痛くなるよ」「こっちのほうが歩きやすいよ」など、理由を添えて、靴の選び方を教えてあげてください。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです

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