2020年11月30日の日本経済新聞朝刊1面に「『黒い象』向き合う株主」という記事がありました。新型コロナウイルスの感染拡大は短期の利益に執着し、目の前のリスクから目をそらし続けると最終的には投資家自身が大きな損失を被る可能性があることを明らかにしました。現状の資本主義の限界に気づき始めた株主たちは、コロナ危機を通してどのように変わっていくのでしょうか。
ここが気になる
新型コロナウイルス用ワクチンがスピード開発されている背景には、株主からの後押しがあります。しかし新型コロナウイルスの感染が拡大する以前の製薬業界では「株主の声」を受けて、長らく感染症事業の縮小が続いてきました。感染症は突然変異など不確実性が強いため、研究開発や設備投資が無駄になる恐れがあるからです。グローバル化の新たなリスクとして「感染症の世界的流行」を危惧する声は高まっていましたが、目先の業績拡大を求める株主は聞く耳を持ちませんでした。
すでにわかっているリスクが災いをもたらすことを「ブラックエレファント(黒い象)」と呼びます。感染症は投資のリターンが定量化しにくく、コストをかけて対策を講じる誘因が働きにくい状態でした。しかし、そうして危機から目をそらし続けた結果、世界的流行が現実のものとなり、投資家は大きな損失を被ることになってしまいました。
短期の利益に執着することの限界に気づき始めた株主たちのなかで、将来に視線を向け、様々なリスクに先手を打つ動きが出始めています。そのリスクのひとつが地球温暖化問題です。19年の保険会社の調査では、持続可能な経済・社会をめざす「責任投資」を重視する機関投資家は85%にのぼりました。こうした姿勢が、株主全体、そして企業にも広がっていくことを期待したいです。
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若手編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する「朝刊1面を読もう/Morning Briefing」は平日朝に公開します。もっと詳しく知りたい人は11月30日の朝刊1面を読んでみてください。
この記事をまとめた人:黒田麻友
2018年入社。1面などの見出し付け・レイアウトを担当。桃鉄では先のリスクを考えずカードもお金もあるだけ使いがち。
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November 30, 2020 at 05:00AM
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