
新野の盆踊りは1529(享禄2)年に始まったとされ、例年、8月14日夜から17日朝まで踊り明かす。扇子を手に、七つの盆唄に合わせて踊る緩やかで優美な所作が印象的だ。これに合わせて大勢が帰省し、観光客も含め古びた通りが人波で埋まる。
中止は24日の世話人会で決まった。「戦時中でも縮小はしてもやめなかった。中止はいかがなものかと思っていた」と、同会会長の山下昭文さん(73)が胸の内を明かす。
5月下旬の三役会。既に新野周辺で予定されていた6月のロードレースが中止となっていた。秋の即身仏御開帳(行人様)も花火が中止になるなど、見えない重圧を感じずにはいられなかった。自分たちだけでは決められない―。少しでも状況が好転することを願いながら、例年6月初旬に開く世話人会を延ばし延ばしにして待った。
だが、開催するのかどうか、県外の観光客からも問い合わせが入り始めた。数百人の踊りの輪が広がるのは中心部の狭い通り。時として人が密集するため、クラスター(感染者集団)発生を防げるのか、悩み抜いた。24日、約20人が出席した世話人会で、山下さんは「今年は盆踊りをどうしましょう」と諮った。精霊を送る「神送り」と神事だけは途絶えさせられないとも語った。皆押し黙ったまま、静かに方針は決まった。
「悲しくて寂しい。気持ちをぶつけるところもない」と山下さん。ただ、「初めての中止で、毎年踊れることの幸せを痛感できた」とも。心を込めた先祖供養を行い、来年に向けて気持ちを切り替えようとしている。
一方、同町で同じく8月13〜16日に毎晩行われる国重要無形民俗文化財「和合の念仏踊り」は、3密を避けるため踊り手の人数を減らしたり観光客の数を制限したりする方針。踊り手がささらと棒を手に激しく体をぶつけ合ったり跳ねたりするのが見せどころ。保存会会長の平松三武さん(73)は「縮小してでも行い、先祖の供養をしたい」と、こちらも強い思いで臨むことにしている。
(6月27日)
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June 27, 2020 at 04:38AM
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阿南「新野の盆踊り」中止 室町時代からの歴史で初 - 信濃毎日新聞
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