Search

新型コロナ>便乗の改憲論議に与野党から批判 憲法審、今国会未開催 :政治(TOKYO Web) - 東京新聞

写真

 通常国会は憲法記念日の三日、会期末(六月十七日)まで一カ月半を切った。新型コロナウイルス対応が優先される中、憲法に関する与野党の議論の場となる衆参両院の憲法審査会は、一月の召集以降、一度も開かれていない。自民党には感染拡大時の「国会機能の確保」を糸口に審議再開を模索する動きがある。一方で現状での改憲論議には、与党内でさえ「便乗」とする冷ややかな見方が出ている。 (井上峻輔)

◆自民は審議再開探る

 「オーバーシュート(爆発的感染)が起きた場合、国会はどう対処すべきなのか。極めて緊急で、重要ではないか」

 緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大された四月十六日。衆院憲法審の新藤義孝・与党筆頭幹事(自民)は、「緊急事態における国会機能の確保」をテーマとして野党に審議を求めた。

 国会内で感染が拡大し、憲法が定める定足数「総議員の三分の一以上」を満たせなくなる事態や、来年十月の衆院議員の任期満了までに総選挙ができない場合の任期延長を想定したものだ。任期延長は自民党の改憲四項目の一つ「緊急事態条項」の条文に含まれる。

 立憲民主、国民民主、社民などの野党共同会派と共産党は「国会議員も密集は避けようという中では、受ける、受けない以前の問題だ」(山花郁夫・筆頭幹事=立憲民主)と、非公式の幹事懇談会に応じず、与党の提案を拒否した。

◆緊急事態条項論 維新にも波及

 新型コロナと改憲論議を絡めた発言は、一月に国内で感染者が確認され、通常国会が開会して間もなく、自民党内で出始めていた。伊吹文明元衆院議長が派閥会合で「公益を守るために個人の権利をどう制限していくかという『緊急事態』の一つの例。憲法改正の大きな実験台」と口火を切った。

 大規模災害などの非常事態の際に、国民の命や生活を守るため、首相、内閣による迅速で強制力のある対応を可能にする緊急事態条項の必要性に同調する意見は、自民党内だけでなく、改憲に前向きな日本維新の会の議員にも波及した。

◆「いきなり憲法は飛躍」与党内にも慎重論

 憲法審は昨秋の臨時国会で二年ぶりの自由討議が衆院で行われたが、与党が早期成立を目指す改憲手続きを定めた国民投票法改正案は、五国会連続で継続審議になっている。

 安倍晋三首相は自民党総裁任期中の改憲実現という目標にこだわりを持つ。感染拡大の緊急性に着目した「国会機能の確保」というテーマ設定は、野党を説得し、改憲を少しでも前進させるための方便といえる。

 だが自民党内でも、改憲論議を進めることには「ややどさくさ。もう少し落ち着いてから対応すべきだ」(二階俊博幹事長)と便乗批判が根強い。公明党の山口那津男代表は任期延長について、現行でも有事における参院の緊急集会が規定されているとして「いきなり憲法を絡めるのは飛躍している」と指摘した。

 改憲論議を急げば、緊急事態宣言による外出自粛などに耐え続ける国民が「不要不急」と強く反発する可能性もある。与党内の慎重論は政府の新型コロナ対応に影響しかねないとの懸念が背景にあるとみられる。

この記事を印刷する

Let's block ads! (Why?)



"から" - Google ニュース
May 03, 2020 at 08:33AM
https://ift.tt/3cauxVy

新型コロナ>便乗の改憲論議に与野党から批判 憲法審、今国会未開催 :政治(TOKYO Web) - 東京新聞
"から" - Google ニュース
https://ift.tt/3836fuw
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "新型コロナ>便乗の改憲論議に与野党から批判 憲法審、今国会未開催 :政治(TOKYO Web) - 東京新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.