《揺らぐ学園都市 板倉から東洋大撤退(上)》「地元配慮全くない」
[2020/05/25 06:00]
移転が発表された東洋大板倉キャンパス
自然豊かな水辺のまちで1900人の学生が学ぶ、東洋大板倉キャンパス(群馬県板倉町)。県企業局が整備した板倉ニュータウンの中核施設として誘致され、地域活性化に重要な役割を担ってきただけに、今春発表された移転方針は地元に大きな衝撃を与えた。学生確保が難しくなっていることが移転理由だが、33ヘクタールのキャンパスは跡地利用の見通しが立たず、ニュータウンの販売不振を加速させる恐れもある。急変する学園都市の現状を追った。
キャンパスは、ニュータウンの宅地分譲が始まった1997年に開設された。当初設けた国際地域学部は2009年に都内へ移ったものの、13年に新学部の食環境科学部を設置。生命科学部と合わせて2学部を運営し、住民向けの公開講座なども開いてきた。
大学は3月下旬、2学部を24年4月に朝霞キャンパス(埼玉県朝霞市)と赤羽台キャンパス(東京都北区)へ移転する方針を発表した。運営する5キャンパスの過去6年間の志願者数の推移で、板倉だけが減少していることを理由に挙げた。
■都心回帰
少子化で学生の獲得競争が激化し、郊外に進出した大学が都市部に戻る「都心回帰」の動きが広がっている。
文部科学省の学校基本調査などによると、1990年に200万人だった18歳人口は、2020年には110万人余りとほぼ半減した。02年に工場等制限法が廃止され、東京23区などで大学の大規模な新増設が可能になったことも背景にある。
東京理科大は16年に経営学部を埼玉県久喜市から撤退。中央大は23年に法学部を東京都八王子市から文京区に移す。東洋大は他大学に先駆けて都心回帰を進めており、05年には文系5学部の1、2学年を朝霞キャンパスから白山キャンパス(文京区)に統合した。
板倉町からの学部撤退が地域に与える影響は計り知れない。大学側には町や住民に対し、移転に至った経緯や跡地利用の方向性などを丁寧に説明していくことが求められる。
「駅からキャンパスに向かって大勢の学生が歩いている姿を見るのが好きだったのに…」。ニュータウンに住む男性(72)はつぶやいた。
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