シニア1年目の大島光翔(19=明治大)が足元のアクシデントを乗り越え、75・02点で首位発進した。

演技直前に「靴の下のボタンが取れた」と装いが乱れる形になったが、トリプルアクセル(3回転半)、3回転フリップ、ルッツ-トーループの連続3回転とジャンプを全て着氷。笑顔を見せながらも「やっぱり『トラブルに対応した自分がいい』とかじゃなくて、演技をする身として、それ以前の問題」と反省を忘れなかった。

それでも目標の75点に達した。全日本選手権(12月、大阪)進出は、上位4人と狭き門。

「普段、4枠をかけて戦うことがなかなかない。枠のことを意識したくなくてもしてしまう枠の数。全日本に行きたい気持ちが強ければ強いほど、緊張で固まってしまう」

そう口にしながらも、好演技で乗り越えた第1関門。5日のフリーも、悔いなく滑りきる。【松本航】