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FC岐阜、遠かったJ2復帰 戦術確立に時間、夏2度の活動休止も誤算 - 岐阜新聞



  • 13ゴールでリーグ得点王に輝いた川西=11月28日、長良川競技場 
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 2位宮崎と勝ち点7差で迎えた11月14日の宮崎戦に向けた会見。前節まで6試合負けなし。「積み重ねてきたことがやっと形としてつながってきた」と柏木は手応えをにじませた。ただ、すぐに続けた言葉も事実だった。「(リーグ)終盤というのがちょっと遅い」。宮崎戦で敗れると、次節の八戸戦で2試合を残してJ2復帰への望みは絶たれた。

 「もともと僕はゲームをつくるのが得意。監督ともここが適性と話をして、より形になっているところ」。このころ、柏木は1列下がって本田とボランチを組んでいた。そして、中盤の前列に川西と中島。流動的にポジションを入れ替えながらボールを動かし、ウイングバックの選手も高い位置を取って人数を掛けてゴールに迫るようになっていた。安間監督は「(味方を)追い越していくサッカーをやりたかった」と話す。

 前半戦でドリブル、クロス、パスはリーグ最少。一方でクリア数が最多。守備から入り、相手の攻撃をゴール前ではね返し、相手DF裏を狙うロングパスを主体に攻めた。「中盤はそろっていても、預ける前にボールを失ってはゲームにならない」(安間監督)と、DF陣の足元の技術を見極めた現実路線の戦術だった。リーグ得点王に輝いた川西の高い決定力もあり、セットプレーが威力を発揮し、前半戦は2位で折り返した。

 今季、就任した安間監督は新体制発表で「汗をかいてアグレッシブに、いずれ美しく」とチームづくりのキーワードを語った。「美しく」とは観客を魅了するサッカーを指し、その前に「いずれ」。徐々につくり上げていく狙いを念頭に置いた言葉だったが、誤算が生じた。

 東京五輪による中断期間の8月。新型コロナウイルス陽性者が出て、活動が2度休止した。チーム最年長の本田は「前半戦の縦に速い展開はプラン通りだったと思う。中断期間から少しずつ後ろからボールを保持し始めていくと理解していたが、夏の積み上げがなかなかうまくできなかった」。再開後の8、9月は1勝3敗。波に乗れなかった。

 その後も連勝はなく、第19節以降は6位のままと浮上できなかった。後半戦に挙げた4勝は前半戦の半分。得点は減り、失点は増えた。安間監督は「全体の進め方は悪くなかった。準備はできたが、勝負どころで負けている」と振り返った。方向性は示し、目指すサッカーの形を体現する場面もあったものの、結果につながらないままシーズンが終わった。

     ◇ ◆ ◇

 J3で2年目となった今季。FC岐阜は安間貴義監督を迎え、優勝候補にも挙がっていたが、2年連続の6位でまたもJ2復帰はならなかった。なぜ果たせなかったのか。課題に焦点を当てる。

カテゴリ: FC岐阜



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