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24時間テレビがダウンタウンに与えた大きな影響 - 東洋経済オンライン

その後、文筆業やドラマなど活躍の場が広がる

(写真:zon / PIXTA)

今なお「お笑いの中心的存在」で在り続けるタモリ、たけし、さんまのビッグ3、先鋭的な笑いを追求して90年代に台頭したダウンタウン、M‐1グランプリから生まれた新潮流、そして「お笑い第7世代」……。

新著『すべてはタモリ、たけし、さんまから始まった』では、日本社会の「笑い」の変容と現在地を鋭く描き出しています。

本稿は同書より一部を抜粋・編集しお届けします。

ダウンタウンに「異例のオファー」

1992年、それまでのダウンタウンの芸風からすると、異例というべきオファーが舞い込んだ。日本テレビのチャリティ番組『24時間テレビ』のメインパーソナリティ就任の依頼である。

毎年夏に放送される『24時間テレビ』は、実はその頃、存続の危機にあった。1978年に始まった『24時間テレビ』は、チャリティを前面に押し出し、24時間にわたって生放送するという、当時としては画期的なイベント性もあって、その年の平均視聴率は15・6%を記録。「寝たきり老人にお風呂を!身障者にリフト付きバスと車椅子を!」というテーマを掲げ、募金額は予想を上回る約11億9000万円に達した。

この成果を受け、1年限りの予定だった『24時間テレビ』は、毎年恒例となっていく。だが、それ以降は視聴率も下降気味で、とうとう91年には平均視聴率6・6%まで落ち込んでいた。

こうした状況を受けて1992年、第15回の放送に際して、番組スタッフは大幅な軌道修正を図った。チャリティの主旨に忠実で真面目なものから、エンタメ性をより重視したものへと方針転換したのである。歌と音楽を前面に押し出し(このとき、エンディング曲として毎回歌われる「サライ」が、テーマソングとして作られている)、いまやお馴染みのチャリティマラソンも始まった。

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