
東京五輪の開幕1か月前となった23日、チケット再抽選の対象セッション(時間帯)と観客向けの新型コロナウイルス対策ガイドライン(指針)が発表され、開催準備は大きく前進した。ただ、夜間セッションの扱いなど観戦にかかわる課題が多数、残っている。
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会によると、再抽選の対象は7競技と開閉会式の計97セッションで、最も多いのはサッカーの「30」。8月7日の横浜国際総合競技場での男子決勝は、全種目を通じて最多の4万席以上が販売済みという。陸上、野球、ゴルフ、サーフィンは全セッションが再抽選になった。飲食サービス付きの高価格チケット、組織委が事業の権利を譲渡した旅行会社のツアーチケットは、再抽選から除外する。
再抽選の結果は7月6日に通知されるが、このタイミングで予定変更もあり得るのが夜間セッションだ。
埼玉県の「さいたまスーパーアリーナ」を会場とするバスケットボールは、複数の試合が午後9時開始。千葉県の「幕張メッセ」で行われるレスリングも、一部の対戦終了が午後10時頃に及ぶ。プロ野球は12球団統一で「今季は延長なしの九回打ちきり」と決め、開催地によっては開始時刻を早めて興行を続けてきた。五輪を巡って両県の知事が午後9時以降の無観客を求めたこともあり、組織委関係者は「夜間セッションは、競技や会場により、時間を繰り上げて実施する可能性がある」と明かす。
感染対策の指針についても、懸案が山積みだ。23日に組織委が開いた記者会見で、武藤敏郎事務総長はマラソンなど公道で行われる競技の指針をどう定めるか問われ、「自治体と丁寧な意見交換をして作りたい」と答えるにとどまった。
会場内での飲酒は禁じられたが、専門家が感染拡大の要因として指摘するのは人出の増加だ。組織委は指針で自宅と会場間の「直行直帰」を呼び掛けたものの、記者会見で実効性について尋ねられると、担当者は「具体的な対策は難しい。それぞれの自律的なコントロールに期待するしかない」と厳しい表情を浮かべた。
夜開催の五輪競技「時間繰り上げの可能性」…観客指針、残る課題 - 読売新聞
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