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設置義務化から10年、既存住宅の「火災警報器」が買い替えサイクルに - BCN+R

 【家電コンサルのお得な話・20】 2004年、戸建てを含む全ての住宅を対象に住宅用火災警報器の設置を義務付ける消防法の改正が行われた。06年6月1日から全国で義務化された新築住宅に続き、全国の市町村条例で定めることとされた既存住宅についても11年6月までに設置することが義務化された。既存住宅では、設置義務化から10年目の買い替えサイクルに入っている。ご自宅の火災警報器は大丈夫か、チェックしてみよう。

 設置義務化の時期は市町村単位で異なるが、東京都の場合、一部の地域を除いて(1)新築住宅の場合…2004年10月1日、(2)既存住宅の場合…2010年3月1日となっている。本体の推奨期間は約10年であるため、東京都の場合、(2)に該当する方の多くが、今年、買い替え対象となる見込みである。

 住宅用火災警報器には、「電池方式」と「家庭用電源方式」がある。前者は、自分での取り付けが可能。後者は、設置工事が必要になる。いずれも本体の電子部品に寿命があり、経年劣化するため「うちは電池式で、この前、電池交換したばかりだから大丈夫!」という方も、10年経っていれば本体を交換することが望ましい。

 交換時の注意ポイントとして、住宅用火災警報器には「煙式火災警報器」と「熱式火災警報器」の2種類があるため、設置場所を間違わないようにすることが挙げられる。

 その名の通り、煙を感知して警報する煙式は、主に寝室・居室・廊下に設置する。対して、熱を検知して警報する熱式は主に台所に設置する警報器である。

 これを間違って、台所に煙式を設置すれば料理の時に出る煙に反応するし、寝室に熱式を設置すれば火が回るまで反応しないという、人の命に係わる大事故につながるため、注意が必要だ。
 

本体の設置日のシールを確認しよう

 住宅用火災警報器には、本体に設置日を記入するシールが貼られている。まずは設置日を確認して、10年経っていたら交換を検討していただきたい。10年未満でも一度試運転を行って、正常に作動するかどうかを確かめたい。

 また、住宅用火災警報器には正確に火災を検知するために、壁面や梁から60センチ以上、エアコンの吹き出し口から1.5メートル以上、壁面設置で天井から15~50センチ以内に離して設置するなど、正しい設置位置が決まっている。

 義務化の時に自身で設置した方は、念のため、こうした資料などと照らし合わせて、正しい設置位置になっているかどうかを再度確認していただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。

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