ケンブリッジ飛鳥、復活Ｖ「合格点」 予選から大会新３連発／陸上（サンケイスポーツ） - Yahoo!ニュース

　男子１００メートル決勝でケンブリッジ飛鳥（２７）＝ナイキ＝が向かい風０・８メートルの条件下、１０秒２２をマークして優勝した。予選から３レース続けて大会記録を更新。ここ数年は不本意な成績にとどまっていた２０１６年リオデジャネイロ五輪４００メートルリレー銀メダリストが、来夏の東京五輪に向けて復活のきっかけをつかんだ。 　モデルチェンジして駆け抜けた。無観客で静寂に包まれたレースを制し、ケンブリッジが反撃ののろしを上げた。 　「ここから始まっていく。（今季）最初のレースとしては合格点」 　課題の出足から違う。無駄な力を使わず踏み出せる感覚があった。中盤で抜け出し、０秒２５差で２位を退けた。予選から３レース続けて大会新。実戦は昨年９月以来とあって体力不足を痛感したが、「筋肉的な疲労感」は少ないという。 　体のバランスを見直した成果だ。フィギュアスケート男子の高橋大輔（関大ＫＦＳＣ）を支えていたこともある渡部文緒氏を、オフシーズンから専属トレーナーに付けた。取り入れたのはスクワットなどを片足で行うメニュー。「筋量を増やすんじゃなくて、（いかに）使える筋肉を増やすか」。ウエートトレーニングの重量は軽くし、身のこなしがしなやかになってきた。 　自己ベストは１０秒０８ながら、２０１８年の最速は１０秒１２。昨季は１０秒２０にとどまり、日本選手権の決勝では最下位に沈んだ。不本意な成績にとどまった期間に、サニブラウン・ハキーム（米フロリダ大）や小池祐貴（住友電工）が９秒台に突入した。 　東京五輪が今年行われていれば、この日は開会式だった。五輪メダリストとして、群雄割拠の短距離界で黙っていられない。「勝ちたい気持ちもあるけど、それ以上に負けたくない。もう一段上の走りができそう」。ひげを蓄え始めたワイルドな表情に、鋭い言葉が似合った。（鈴木智紘）

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July 25, 2020 at 06:46PM
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