新型コロナウイルスの感染拡大による急激な株価変動に見舞われた日本株に落ち着きの兆しが出ている。行き過ぎた株安は修正されつつある半面、感染収束の見通しが立たず上値は重い。
日経平均の日中値幅は3月10-25日に計4回の1000円超を記録した後、4月9日以降は200-300円台へと縮小。一時は記録的な40%まで低下した東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは90%台と、経験的に「売られ過ぎ」とされる70%以下を脱した。東証1部売買代金も一時の4兆円台から2兆円台へ低下するなど、東京株市場は記録的な乱高下相場からようやく落ち着きを取り戻しつつある。

「リスク回避によるキャッシュ化がオーバーシュートしたことで、3月安値までで売りたい向きはバリュエーションも無視して売ってしまった」と話すのは岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジスト。世界的な財政・金融政策や日本銀行の上場投資信託(ETF)買いが支えとなり、「日経平均株価は1万7500円-1万9500円を中心レンジとして当面は日柄調整となるのではないか」と同氏は予想する。

JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジストは、新型コロナ感染拡大からの「正常化にむけた織り込みは三段階ある」と指摘。米国での新規感染者数のピークアウトが第1段階、経済活動の正常化が次の段階で、最後に感染拡大の再開や第二波がないかを確認する3段階があるとして、第3段階次第では「V字がW字のイメージに変わる」と警戒する。
日本株は経済の正常化ぶりを探りながら、足元は3月急落後の戻り高値に挑戦する動きとなっている。ただ、株価純資産倍率(PBR)1倍の2万円台を目前に足踏み状態にある。岡三オンライン証の伊藤氏は2万円を本格的に回復するには「来年まで感染の影響が残るかもしれないという疑心暗鬼が払しょくされることが必要」だとして、「株価底割れは無くなったが様子見からレンジ相場が長期化するかもしれない」とみていた。

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April 14, 2020 at 04:00AM
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値幅調整からレンジ相場へ移る日本株、「V」か「W」かの回復手探り - ブルームバーグ
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