Search

家庭内暴力の相談件数、「ロックダウン開始から25%増」=英慈善団体 - BBCニュース

ジューン・ケリートモス・モーガン、BBCニュース

イギリスで新型コロナウイルス対策のロックダウンが始まって以降、「全国家庭内虐待ヘルプライン」への相談件数が25%増加していることが明らかになった。

ヘルプラインを運営する慈善団体「レフュージ(避難の意)」によると、電話やインターネット経由での家庭内暴力(DV)の先週の相談件数は、2週間前に比べて数百件増えたという。

DV被害者の保護活動家は、外出制限によって家庭内の緊張感が高まっているほか、被害者が逃げる手段も失われていると警告する。

一方で、他のサービスへの圧力や、DV被害への啓発活動が強化されたことで、相談が増えている背景もあるという。

BBCは、数日前にDV加害者のもとから逃げ出した女性を取材した。タラさん(仮名)は、ロックダウンが始まってから生活が耐え難いものになったと話した。

タラさんはこの半年間、パートナーから肉体的・精神的な虐待を受けてきた。ロックダウンが始まって以降、それはあからさまに悪化したという。

DVが始まった当初は、なかなか気づきにくいことの連続だったという。

「私を家族や友人から引き離して(中略)いつも一緒にいるのに浮気をしていると疑って(中略)私を自分の意のままにしようとした」

また、タラさんのソーシャルメディアアカウントを削除し、家族と会うことを阻止するようになった。

タラさんは、加害者は「精神的に虐待してきたし、暴言も、もちろん暴力もあった(中略)ロックダウン以降は当然、最近特にひどくなった」と説明した。

「ひどい状態でした(中略)もう次の朝に起きられなくてもいいと思ったくらい(中略)次の日どうなるかは、もう分かっていたので、ただこの日々が過ぎ去ってほしいと思った」

「彼は起きるとまず、何でもないことにケチをつけだして、私が言い返すとただ殴ってきた」

タラさんはウェールズのDV被害者保護施設に逃げ込み、今は慈善団体「リャマウ」の支援を受けている。

レフュージによると、ヘルプラインのウェブサイトの閲覧数は、2月の最終週に比べて150%増加した。

著名な活動家レイチェル・ウィリアムズ氏も、他人と距離を取る「社会的距離」の施策がイギリスで続けば、DVや殺人の可能性は加速していくとみている。

レフュージのサンドラ・ホーリー会長は、多くのDV加害者がすでに「相手を支配する」道具として自主隔離を使っていると指摘する。

イングランドとウェールズでは昨年、計160万人の女性がDVの被害者になった。

「ロックダウンや自主隔離の状態では、女性や子どもは加害者とたくさんの時間を集中して一緒に過ごすことになる可能性が高い。そのため、暴力を加えたり、被害者の行動を制限する危険が増えてします」

「DVは必ずしも身体的なものに限らない。支配したり、脅したり、威圧する行動の繰り返しのこともある。感情的、経済的、精神的、性的な虐待もありえる」

レイチェル・ウィリアムズ氏は18年間にわたって夫から虐待されていた。出て行くと告げると、夫にショットガンで撃たれた。

ウィリアムズ氏はBBCの取材で、「殺人件数が急増するはずだと思うし、私たちはその覚悟をしている」と話した。

「加害者が可視化されていないと、DVを止めることはできない」

「(新型コロナウイルスの)パンデミック(世界的流行)に加えて、イギリスでも大流行が起きている。そのでDVを根絶することはできない」

警察は、ロックダウン中でも家庭内で虐待を受けている男女は警察に通報し、関連サービスからの支援を受けるよう呼びかけている。

全国警察本部長評議会(NPCC)でDV対策を主導しているウエスト・ミッドランズ警察のルイーザ・ロルフ副本部長は、「警察は常にDV加害者の排除に努めている」と話した。

「自宅にいる被害者の場合、家族や友人や近所の人たちが見守ってくれる自宅に残る方が、被害者を別の場所に移動させるよりも安全だからだ」

レフュージは、ヘルプラインのスタッフはロックダウン中も引き続き自宅で相談を受け付けており、今も24時間365日稼動していると話す。

ロックダウンでDV被害者が加害者と長く一緒にいることで、被害がひどくなるだけでなく、緊急通報などがしにくくなる点もあげられる。

そのためレフュージは電話だけでなく、ウェブサイトからも通報できるようにしている。ウェイブサイトを見ていることを加害者に悟られないよう、閲覧履歴を残さずにウェブサイトを閉じることができる「緊急出口」ボタンも設置している。

ロックダウンによってパートナーと24時間を共にし、虐待が悪化したタラさんだが、パートナーとの関係を決定的に断たなくてはならないと、ロックダウンによって気づくことができたとも話している。


内閣府男女共同参画局では、DV被害者に必要な情報を提供しています。

また、各都道府県や市町村に「配偶者暴力相談支援センター」が設置されています。

DV相談ナビでは、全国共通の電話番号(0570-0-55210)から相談機関を案内するサービスを実施しています。


(英語記事 Domestic abuse calls 'up 25% since lockdown'

Let's block ads! (Why?)



"から" - Google ニュース
April 06, 2020 at 06:23PM
https://ift.tt/2yGOzIN

家庭内暴力の相談件数、「ロックダウン開始から25%増」=英慈善団体 - BBCニュース
"から" - Google ニュース
https://ift.tt/3836fuw
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

Related Posts :

0 Response to "家庭内暴力の相談件数、「ロックダウン開始から25%増」=英慈善団体 - BBCニュース"

Post a Comment

Powered by Blogger.