
岩手県沿岸部を走る三陸鉄道リアス線は20日、陸中山田駅(山田町)―釜石駅(釜石市)間の28・9キロで台風19号からの復旧工事を終え、全線163キロが約5か月ぶりにつながった。
ただ、この日は強風の影響で、朝から同区間を走る列車が途中で運転を見合わせるなどした。正午過ぎから陸中山田駅で出発式が行われたが、同駅を出発し釜石に向かうはずの記念列車も、途中の駅で運転を取りやめた。
出発式では、三陸鉄道の中村一郎社長が「全国の皆様からの支援のおかげで全線再開ができた。これからも人と人、地域と地域をつないでいきたい」とあいさつ。沿線では地域住民らが大漁旗や「リアス線おかえりなさい」などと書かれた横断幕を掲げて祝福した。一方、釜石市で午後に予定されていた記念式典は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために中止が決まった。
運行再開の区間を含む宮古―釜石間55・4キロは、元々はJR山田線の一部だった。東日本大震災で不通になったが、昨年3月に三陸鉄道に移管されて8年ぶりに運行を再開し、北リアス線と南リアス線を合わせ、第3セクターの路線として全国最長となる163キロがリアス線として一つにつながった。
しかし昨年10月の台風19号豪雨で、リアス線は線路への土砂の流入や路盤の崩落などが70か所以上で発生。全線の7割にあたる113・7キロが不通となった。同11月から、復旧を終えた区間ごとに運行を再開してきた。
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March 20, 2020 at 11:45AM
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三陸リアス線、台風19号から5か月ぶり全線復旧 - 読売新聞
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