
東京五輪・パラリンピックの開催延期が決まり、時刻表示に変わったカウントダウンクロック(25日午前、東京都千代田区)
開幕までの時を刻んでいた「カウントダウンクロック」が通常の時計に変わり、チケットを購入していた市民は「期待していたのに」と漏らした。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年東京五輪の1年程度の延期が決まってから一夜明けた25日。残念がる声が上がる一方で、「状況が落ち着いてから開催してほしい」と歓迎する声も聞かれた。
JR東京駅前のカウントダウンクロック。前日までは東京五輪・パラリンピック開幕までの時を刻んでいたが、25日朝は通常の時刻表示に変わっていた。変化を一目見ようと朝から人だかりができ、スマートフォンで撮影する人も多かった。
「決断が遅かった」。損害保険会社に勤める東京都荒川区の男性会社員(61)は残念そうに眺めながらスマホで写真を撮った。勤務先は東京五輪のパートナー企業で、様々なイベントも企画していたが「すべて仕切り直しで、ホテルの予約はキャンセルする。心の準備はしていたが、これからますます忙しくなる」と語る。
新型コロナの感染拡大を受け、フィリピンに滞在していた娘(24)が緊急帰国。接触を避けるため、男性は数日前からホテル暮らしをしている。「暮らしにも影響が出て暗い気持ちになっていたのに、五輪延期がさらに追い打ちをかけた」。個人でも競泳決勝のチケットを11万円で購入済みで「再抽選をするのか、延期後の日程はいつになるのか、早く方針を示してほしい」と訴えた。
医療関係の企業に勤める東京都品川区の女性会社員(54)は「延期はやむを得ない。感染が拡大する中、必要な決断だった」と受け止める。
チケット4枚を購入し、高齢の両親を連れて自宅近くの会場でホッケーの男子決勝戦を観戦する予定だった。「2万円なので額はそれほど大きくないが、しっかり返金してほしい」と話し、「日程が決まったらまたカウントダウンが始まるのかな」と時計を見つめた。
東京からマラソンコースが移った札幌市の大通公園近くで民宿を営む野中伴実さん(82)は「夏にはコロナも落ち着き、五輪があれば予約が戻ると期待していた」とため息をつく。コロナ感染が広がった1月以降、国内外の客が次々と予約をキャンセル。全6室は2カ月近く空っぽのままだ。「観光客もビジネス客も来ず、経済活動が止まっている」とつぶやいた。
19年前の開業以来、これほど客足が落ち込んだのは2011年の東日本大震災以来という。「来年に無事に五輪のマラソンを実施し、たくさんの客で札幌がにぎわってほしい」と祈った。
延期を歓迎する声も。札幌市内で民芸品などを販売している60代の男性は「延期が決まってほっとしている」と話す。売り上げは停滞しているが「海外の客に安心して北海道を訪れてもらうのが一番大切」と語った。
選手村やバレーボールなどの競技会場に近い東京・月島でもんじゃ焼き店を営む村田耕作さん(80)も「延期でほっとしている」と胸をなで下ろした。組合理事長を務める商店街は東京五輪を歓迎する旗を飾ってムードを高めていたが、最近は週末の人通りが普段の半分程度に落ち込む。「このままでは五輪を実施したとしても、人出は望めなかった。社会が落ち着いてから開催してもらった方がありがたい」と話した。
"から" - Google ニュース
March 25, 2020 at 09:44AM
https://ift.tt/3bmi1Sc
五輪「すべて仕切り直し」 「落ち着いてから開催を」 - 日本経済新聞
"から" - Google ニュース
https://ift.tt/3836fuw
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "五輪「すべて仕切り直し」 「落ち着いてから開催を」 - 日本経済新聞"
Post a Comment