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地下鉄サリン事件から25年 現場で遺族らが追悼 - NHK NEWS WEB

サリンの被害に遭った人たちは25年がたった今も後遺症に苦しんでいます。

地下鉄サリン事件の被害者の支援を続けているNPO「リカバリー・サポート・センター」は、毎年、被害者を対象に無料の健康診断を実施しているほか、健康状態などを尋ねるアンケート調査も行っています。

去年の秋から冬にかけて行ったアンケートでは、連絡先のわかる1095人のうち254人から回答が寄せられ、今も手足のしびれを訴える人が27.6%いたほか、目がかすんで見えにくくなったと訴える人が52.8%と半数を超え、猛毒のサリン特有の症状を訴える人が今も多くいる実態がうかがえます。

一方、今回のアンケートでは、事件から25年となることについても記述式で尋ねました。

被害者からは、年月の経過とともに事件が風化することを懸念する声がいくつも寄せられました。

「月日が過ぎるのは早く、この事件を知らない人が増えている」(50代・男性)。
「こんな理不尽な事件が起きたという事実を若い世代にも知ってほしい」(50代・女性)。
「どうしてこの事件が起きたのか。その日、何があったのか。事件を風化させてはいけない」(60代・女性)。

NPOは、こうした声を直接若い世代に伝えていこうと、初めての試みとして、大学生など、事件後に生まれた世代を集め、被害者たちの体験を直接伝えて意見を交わす「語り部」の集会を、事件が発生した3月20日に合わせて開くことにしていました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、集会は延期せざるをえませんでした。

この集会に語り部として参加する予定だった被害者の1人、埼玉県越谷市の加藤勲さん(71)も、事件の風化を心配しています。

加藤さんは、都内の会社に勤めていた46歳のとき、通勤途中に日比谷線の小伝馬町駅で被害に遭いました。

加藤さんは、瞳が極端に縮み、視界の明るさや視野に異常を感じるサリン特有の症状が出て、1か月以上にわたって治療を受けました。事件後はそれまでよりも視野が狭くなったと感じています。

加藤さんは「サリンというのは、痛みも臭いも感じません。その怖さは、体験した人じゃないとわからないと思います。たまたま、私は生かされましたが、事件によって体や心をむしばまれて、今もつらい状況にある被害者やその家族は多くいます」と話しています。

加藤さんは今回のアンケートの中で「事件の風化を防ぐため、後生に残すため、できるかぎり、生きているかぎり、活動に協力したい」と記していました。

その理由については、「事件から25年がたち、私も最近、『地下鉄サリン事件を知らない』という声を若い人たちから聞くことがありました。しかし、ヨガなどを通じて当時のオウム真理教に若い人たちが勧誘され、教えを信じ込んだ結果、大きな事件につながりました。今の若い人たちがまた何か一つの方向に突っ走ってしまうのではないかと心配しています」と話しています。

そのうえで、「語り部の場が延期になったのは残念ですが、私はまだ伝えていく元気があります。節目、節目でいいと思うので、話したり、書類に残したりして、事件の怖さ、そしていまもたくさんの人が被害に苦しんでいるということを語り継いでいかなければいけないと思います」と話しています。

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March 20, 2020 at 10:06AM
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